「あたしおかあさんだから」炎上から見る、新しい母親像の始まり

育児ストレス

絵本作家ののぶみさんと、だいすけおにいさんのコラボのお歌「あたしおかあさんだから」が炎上

絵本作家ののぶみさんと、だいすけおにいさんのコラボのお歌「あたしおかあさんだから」が話題になってます。

 

「この歌詞がひどい」と、ネットで炎上しています。

「いや、アンチって必ずいるから…のぶみさんもかわいそう」と、思って何気に歌詞を見たのですが

 

 

 

いや、甘く見てました。これはアウトな案件でしょう。

なんだろう?このぞわっとする感じは。ぞわっと感を解説する前に一つの誤解を解いておくと

 

「あたし おかあさんだから」はNHKで放送されたものではありません

だいすけおにいさん、のぶみさんというコンビからNHK Eテレの「おかあさんといっしょ」で流れたのかと思わずビックリしたのですが、HaluというインターネットTVのようなもので聞けたようです。

「あたし おかあさんだから」は心理学的に何がおかしいのか?

いろいろツッコミどころは満載ですが

「母親は一人で立派に子育てしなくてはいけない」

「子育て中には、母親という役割以外を消し去らなくてはいけない」

というような、40年前に否定された古すぎる発達理論に基づいた誤った考えに基づいているように感じます。

※詳しくはこちらの記事をどうぞ

「子育てに母親が一番大切」は40年前の時代遅れな発達理論

支援や助けを求めることを「あたしおかあさんだから、一人で子育てをがんばらなくちゃ」と、ためらわせる価値観を植え付けられます。

そう言う意味で虐待やウツを広げる「呪い」です。この呪いはのぶみさんの曲だけでなく、社会にあふれかえってます。

のぶみさんは無垢な人

のぶみさんは、じゃあ悪い人間なのかというと、私のイメージでは無垢な人なんですよね。Facebookなどで、とても丁寧に読者に対応して、作品作りに妥協しない姿勢。とても好感が持てる方です。

以前書かれた

『おひめさまようちえん』

シリーズなどは、子どもが喜ぶことをただ追い求めて書いたとのことで、たしかに子ども達が喜んで読んでいるので、良い本だと私は思ってます。

しかし、今の

『ままがおばけになっちゃった』

『このままにきーめた』

のシリーズは「読み聞かせで感動する」ことを第一に描いているとのことでした。

 

国民的なキャラクターを作って、そのお金で子ども達を良くする仕組みを作りたいと公言され、世の中を良くすることに熱意を持ってらっしゃっています。が、

「自分の作品自体の影響力で、世の中を良く変えていきたい」

というお気持ちは強くないようです。それよりも、「感動」の方に重きを置いてしまった。

 

それは一つのスタイルであるといわれると全くその通りだと思いますが、しかし、今回はそれが裏目に出てしまったとしか言いようがないです。

 

「感動ポルノ」に走ってしまった

感動を第一に描くことは、「感動ポルノに走ってしまった」とも言えます。

科学的な妥当性(…は、もともとのぶみさんには関係ないですけどね…)や、これからの時代をどのようなものにしたいかというビジョンよりも、感動させること。

これを第一に置くことで「既に自由を手に入れかけている母親」の実像と「これから子育ての母親の負担を軽くしていくという日本の子育ての行きたい道」に対する自分の作品の影響力を見誤ってしまった。

ということなのかなあ…

 

と、のぶみさんの炎上騒動をみて感じたのでした。

 

オマージュがなんとも秀逸です

そして、のぶみさんの歌に対抗して、つくられたみなさんの発言がステキです。ツイッターに、

#あたしおかあさんだけど

というタグが発生し、子育てをしながらも我慢することはなく、自分らしさを捨てることはないことを次々と発言するおかあさんたち。

そして、曲まで作る方も出てきます。

さらに、お父さんの声も出てきました。

 

こののぶみ騒動の流れで生まれた、

自分らしさと母親の両立を訴える「おかあさん」の#あたしおかあさんだけど

子育ては父親もするの当たり前と声をあげる「おとうさん」の#ぼくおとうさんだから

(さらに事態は進んで、とか、出てきて笑えますが、ここは割愛させてください…)

 

私は、

「母親が子育て中でも人として幸せになれること」

「父親が子育てをすることが当たり前であること」

を目指して表現を続けているつもりです。

 

それが、

#あたしおかあさんだから

#あたしおかあさんだけど

#ぼくおとうさんだから

このみんなの発言の流れの中で、

「母親が子育て中でも人として幸せになれること」

「父親が子育てをすることが当たり前であること」

がごく自然に主張されていて、多くの人が共感していることに時代の流れを感じました。

 

この一連の騒ぎに、「新しい母親像」と「新しい子育ての流れ」の始まりをはっきりと見て取れて、正直、感動しました。

いや感動したのよ、のぶみさん。あなたの生み出した流れに。

 

ホントに、表現ってなんだろう。

そして昨日から「悪名は無名に勝る」という言葉が何度も頭に浮かびます。

のぶみさんは「悪名」とこの流れを作ったのです。無名の私や批判者より優っているのだろうな。と、表現者としての嫉妬かたがた思うのです。

 

ママの気持ちを分かりたい夫。自分だけがイライラしているのではと不安な

妻。どちらにも読んでいただきたい本を書きました。

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パパ読んで!産後クライシスのマンガ連載しています

(c) ながさわゆみ・山本ユキコ http://kosodate-p.com/

目次 :子どもができて、夫にイライラする妻・別人になった妻にとまどう夫へ

第1話 子どもができて、夫にイライラする妻・別人になった妻にとまどう夫へ

 


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